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目標設定
批評の難しさ
に書いた通り、アドバイスされる側とアドバイスする側が同じ方向を向けるようになればなるほど、アドバイスの内容は的確になっていきます。

作者が違っても作品が同じなら「感想」は同じ内容になりますが、アドバイスの場合は、同じ作品でも、作者によって内容はまったく異なります。

「まだ書き上げたことがないので、作品を完成させることが最大の目的だった」
という作者と
「主人公の気持ちに共感して欲しくてそこを一番気を付けた」
という作者とでは、アドバイスのポイントが変わってきます。

その作品を賞に出すのか出さないのかというところでも違ってきますし、書き直す気があるのかないのかでも変わります。

作者の方の
・プロになりたい、どんな努力でもする
・できればプロになりたいけど、努力は得意ではない
・まだプロということまでは考えられない、でも上手くなりたい
・とりあえず、小説という体裁のものを書き上げたい
このような小説に対する気持ちが違えば、当然アドバイスも変わります。

作品のことや作品に対する作者の方の気持ちを知らないと、アドバイスはできないということです。
そのため、アンケート形式でアドバイスのための情報を聞いていきます。
作者の方を知ることで、同じ方向を向けるようになります。

これで、スタンダードなアドバイスなら可能になります。
ただし、アドバイスのコースには、作者とがっぷり四つに組んで作品を良くしていくコースがあります。
その場合は、私と作者がもっと同じ方向を向いている必要があります。
そのために、もっと具体的な目標を設定して、そのゴールを二人で目指して行きます。

例えば、今から三年後に「○○文学賞を受賞してプロになる」という、未来の目標を設定したとします。
すると、二年後は「○○文学賞を受賞できるくらいのレベルの小説を書き上げる力を付ける」くらいでないと三年後に授賞はできないので、二年後の目標も大体決まります。

では、そこに行くために一年後はどのくらいを目指すのか?
半年後は?
一ヶ月後は?

と見ていくと、今この作品でやらなくてはいけないことが見えてきます。

このようにして、数年後の大きな目標と、目の前のやらなくてはいけない目標を決めて、進んでいきます。
作者の方もやるべきことが明確になりますし、私もアドバイスがより具体的になるわけです。

お試しや標準のコースはどうなのか?
この場合は、一作品を見るだけですので、そこまでの目標は決めません。
ある程度の未来予想図は聞きますので、それに向かうための当面の目標をアドバイスの中に組み込む、という形になります。

書き直しの二回目は半額になりますし、一作目の目標に沿って書き直した場合は、前作とその時の目標を踏まえてアドバイスをします。
その繰り返しにより、段階的に先に進むこともできます。

目標は、小さいことでも良いのです。
「説明をシーンの描写で表現するようにする」
「人物設定をしっかりして、人物の言動に必然性を持たせる」
というような技術的なことでも良いですし、
「読者意識をしっかり持つ」
「どうすれば共感してもらえるか考えながら書く」
というような意識の部分でも良いです。

どうすれば小説が上手くなるのか、何が悪くてどこを直せば良いのか、それが分からなくてやみくもに書いてしまっている作者は意外と多いものです。
何が一番足りなくて、何に一番力を注げばいいのか、それが明確になれば、小説は確実に良くなります。
この目標設定は、その最大の手助けになるでしょう。



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