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批評の難しさ
批評を始めて、一年目から思っていたことで、十年以上やっていても思うことがあります。

人の作品に意見を言うのは難しい

人にマイナス意見を言うのですから、簡単なはずはありませんよね。
褒める所しかない作品で、褒めて上達するなら、これは簡単です。

しかし、素人の小説というのは、指摘箇所が尽きないものです。

一方で、書き手は自分の生み出した作品ですから、愛着を持っています。
自分のことを言われる以上に、作品のことを言われると腹が立ったりするものです。

難しいはずです。

ここで一つ、「批評」がそのうち「感想」へ変わってしまうという例をご紹介しましょう。

素人小説は悪い部分には事欠かないものです。
そして、人に意見を求めた以上、当たり障りのない感想をもらっても仕方ないので、批評する側はなるべく率直な意見を心がけます。

時として、それが行きすぎることもあります。
行きすぎてはいなくても、過剰に反応してしまう作者もいます。

結果、どちらも嫌な思いをする。
嫌な思いをしないためには、当たり障りのない感想を書いた方が良い。

というパターンです。
これは決して少なくない事例ですし、実際に意見をもらおうとすると、どうしてもこの問題はついて回ります。

どちらにも問題はあるのです。

作者は、二人の人から正反対のことを言われることもあれば、罵詈雑言と思えるようなことを言われることもあります。

どんなことを言われても、自分を正しく持ち、意見を取捨選択し成長の糧にしていく。
それが理想ですが、なかなかできることではありません。

批評する方も、悪い点を指摘するだけでは上達しないし、褒めるだけでも気づきが少ないので成長はしづらく、その人のためになる意見を言おうとすると苦労します。

どんな意見でも自分の糧にできる人は少なく、感想ではなく、作者のためになる良い批評ができる人も少ない。
批評が難しい一つの理由です。

しかし、批評が難しい最大の理由は、

批評する側とされる側の方向性の相違

これです。
これに尽きると言っても良いくらいです。

トラブルや問題はたいていここに起因しています。
そもそも、見ず知らずの人の作品に対して何か言おうと思ったら、悪いところを指摘するか、感想を言うか、ということになるわけです。

その人のことを知らないのだから仕方ないです。

しかし、
今の自分の大体のレベルを知りたくて恐る恐る意見を求めた人に、厳しい指摘をしても逆効果です。
すでに次の作品のことで頭がいっぱいの人に、提出作品の細かい部分の直しをアドバイスしても意味がありません。
一人称小説を書き続けたいと思っているのに、三人称にした方が良かったと言ってもしょうがないです。
笑いを取ろうと思って書いた小説なのに、だれもそれに触れてくれないということもあります。

どういう意図で書いた小説なのか?
書く上での一番の悩みはなにか?
どんな小説を書きたいのか?
将来どうなりたいのか?

そういった作者の方向性をなるべく理解し、同じ方向を見ながらアドバイスをしなければ、まったく意味がありません。

そういうことをしてくれる場所があるか?
そういうことをしてくれる人がいるか?

私は知る限りはなく、ないなら自分でやろうと思いました。

夢道~Road of Dream~では、事前に作者の方からヒアリングを行い、目標設定を一緒にします。
なるべく同じ方向を見ながら、アドバイスをするためです。

人の作品に意見を言うのは難しいです。
難しいですけど、同じ方向を見て、一緒に進むことも、できないわけではありません



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