HOME > 小説上達の秘訣 > 小説は意識で変わる~その二~
リンク
プロフィール
  
メルマガ登録・解除

読者登録規約
powered by まぐまぐ!
 
POWERED BY
POWERED BY
ぶろぐん
SKIN BY
ゲットネット...¥
OTHERS

小説は意識で変わる~その二~読者意識を持つ


アマチュア小説家で、初心者の域を出られない方の小説に共通している悪い点が二つあります。

一つ目は文章がなっていないということ。
これは前に書きました。

二つ目は読者意識がないということ。
これを今回お話しします。

どちらもできてなくてはいけない当然のことなのに、できている人が少ない、という事柄です。
どちらもできている人が少ないがために、読める小説も少ないのです。

逆に言えば、どちらもできていれば、それなりに読める小説になっているはずなのです。
つまり、初心者のレベルを卒業できるということです。

しかし、できる人が少ないだけの理由があります。

演劇をやっている人や音楽をやっている人は簡単ですよね。
何しろ目の前にいますから、意識しないわけがありません。

小説は、目の前に家族がいても落ち着いて書けないくらいで、一人で紙か画面を見つめながら書くものです。
いない人を意識しろと言うのですから、ちょっと不利です。

意識しろと言っても簡単なことではありません。
読者を想像しろと言われても、頭の中は登場人物たちで一杯です。
小説に登場しない人物を想像する余裕はありませんよね。

しかしながら、想像できないはずなのに、ちゃんと読者を意識した小説を書いている人と、独りよがりな小説を書く人と、明確に分かるほどはっきりと別れています。

登場人物を頭の中で想像しているときに、読者を同時に想像することはできないはずなのに……。

実は、読者の顔を想像しているわけではありません。
読者がこの文章を読む、ということを知っているのです。
小説が読者に読まれて初めて成立すると言うことも。
前にも言いましたが、知ることが大事なのです。

知っているから、構想を練っているとき、実際に書いている最中に読者を意識するのです。

どのように意識するのか?
例えば、すごくかっこいいセリフを主人公が言う場面を書くとします。

読者意識がない人は、どういう状況でどういうことを言わせたらかっこいいセリフになるか頭をひねらせて、自分で「これはかっこいい」と思えたらそれを文章にします。

読者意識がある人は、どういう状況でどういうことを言わせたら読者がかっこいいと思うセリフになるかに頭を悩ませて、「これならかっこいいと思うに違いない」と思えたら文章にします。

こうやって比べたら明確ですよね。

これを読んでいるあなたはどちらですか?

ほとんどの方が前者です。
後者になることは容易ではありません。
やってみれば分かります。
思い出したときしかできません(笑)。

でも、後者になってしまえば、できる方の少数に入れるので、ライバルは一気に減ります。
それがどういうことかはお分かりでしょう。

当然それを目指しましょう。
それでやっとスタートラインですから。


小説を書く時は、登場人物を想像しますね。登場人物は、その世界で行動し、考え、悩みます。
その時は、その世界を大切にし、読者を挟む必要はないと思います。

それを文章にする時、それはつまり、頭にある想像の中にしかない世界を現実の世界に変換する時です。
その時に、読者意識というフィルターを通すのです。

難しいことのようですが、そうでもありません。

私たちが言葉を頭の中で考えるとき、漢字では考えません。
「わたしはばかです」
と考えた時、「私」なのか「ワタシ」なのか意識していません。「馬鹿」なのか「ばか」なのか「バカ」なのか、そんなことは気にもしません。
でも、文章にする時は、それを気にしますよね。

小説を書く人で、漢字でも平仮名でもカタカナでも何でも良い、気にもしない、という人はいないかと思います。
それを意識することを苦痛とも思っていないでしょう。

同じように、読者を意識するこということは、自然にできるようになります。
頭の中の世界では気にもしていないけど、それを文章に落とし込む時に、意識していけばいいのです。

漢字にしようか、平仮名にしようか、と思うように、こうした方が読者に分かりやすいんじゃないだろうか、こうすれば読者をもっと引きつけられるのではないだろうか、ということを考える訓練をしてみてください。

登場人物を考える、ストーリーを考えるというところから読者を意識しようとすれば、意識してなかった作品とは比べものにはならないくらい成長します。


小説は意識で変わります。

そんなことを言っているのは私だけだと思います。
しかし嘘ではありません。
何人もの人の意識を変えて、それで成長している姿を見ていますが、そんなことを私が自分で言っても証明にはなりません。
それを証明できるのは、信じて実践して下さる方だけです。

実践してみてください。
やってみても実感できなかったら、何かが間違っているのでしょう。
今回も責任を取って、無償で小説を読んで、アドバイスします(^^;


しかし、スポーツ漫画ではそれを言っている物がありますね。
例えば、「風光る」という野球漫画では、一塁からホームまでダイヤモンドを回れと監督が言います。ただし、その一歩、ベースが踏めたかどうかで試合が決まる、という意識を持ってベースを回れと指示します。
それまでただ走っていただけの練習が、身になる意味を持った練習に変わりました。

「拳児」という拳法漫画では、まったく同じ動作でも、秘伝を教える者には、動作の本当の意味を教えると言っていました。
つまり、動作に与える意識こそが、秘伝なのです。

小説も例外ではないと私は信じています。
同じ書くという作業でも、意識を持って書くのと意識しないで書くのとでは、まったく違います。

私は、小説を書く人みんなに上手くなって欲しいと変なことを思っています。
ですから、この文章を読んだ方は、これも縁だと前向きに思って頂いて、前回の上手い文章を書こうという意識と、今回の読者意識、この二つの意識を持つということを実践して頂きたいなと思います。

必ず変わりますから、だまされたと思って、試してみてください。


最後に、私が良く読者意識を持ってもらうためにする話をしましょう。

やはり、小説を書く以上、プロになって印税でがっぽり稼ぎたいという希望は多くの方が持っているはずです。
しかし、そのためにどのくらいの読者が必要かということまで考えている方は案外少ないものです。

新人賞を取った作家のデビュー作は、三千部と言われています。
とても全国の書店に並ぶほどの数ではありません。平積みもできません。
印税も大したことはありません。二ヶ月持たないでしょう。
三千ではとても満足のいく数字とは言えませんよね。

では、ちょっと想像してみてください。
自分の目の前に三千人の人がいると。

全校生徒で何人でしょうか?
その何倍ですか?
東京の満員電車で三百人くらいでしょうか。
その十倍です。

かなりの数ですよね。
その人たちを目の前にして、自分の小説を朗読することを想像してください。

どうでしょうか?
自分の小説はそれだけの人の前で朗読するに堪える代物でしょうか?

たった三千でも、もっと良いものを書かなくては、と思いますよね。

ミリオンセラーなんてすごいです。百万人なんて数は見たこともありません。
私は東京ドームのライブで六万人が最高ですが、その六万人を前にして自分の小説を自信を持って読めるか、と言われたらどうでしょうか?
しかし、プロになるということは、そういうことなのです。

東京ドーム一杯の人たちが、自分の書いた小説に笑い、感動してくれたら、それはとても幸せなことですよね。
その喜びを持つことも、読者意識を持つ上でとても大切なことです。

三千だろうが、六万だろうが、百万だろうが、堂々と読めるような小説を書くこと、そういう意識を持つこと、それが読者意識を持つと言うことなのです。


さあいかがでしたでしょうか?
あなたの小説を良くするための種をまいたつもりです。
試しに水をやってみてください。
きっと損はしませんよ。



| [HOME] | [戻る] |  このページの先頭へ